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ハート・リング通信 2014年

第10回 2014年9月

口腔ケア・口腔リハビリのシンポジウム開催します。

ハート・リング運動 専務理事 早田雅美

 昨年、ハート・リング運動の理事でもある本誌の熊田梨恵論説委員が『胃ろうとシュークリーム』という本を出版して、話題となりました。自分の口から食べることのできなくなった方に対して、胃に穴を開け直接必要な栄養を送り込むという胃ろうについて問うた本でした。
 認知症であろうとなかろうと、いつまでも自分の口で自分の食べたいものを食べられることは大切です。
 一方で、超高齢社会を迎え、あちらこちらで耳にするようになった言葉が「誤嚥性肺炎」です。細菌が、唾液や胃液と一緒に肺に流れ込んで起こります。
 認知症の進行に並行して、適切に咀嚼したり嚥下したりすることは難しくなっていきます。認知症ご本人の耳元でいくら「注意して!」と言い続けても解決にならないことも多いです。そうした意味で、口腔ケア、口腔リハビリテ―ションの重要性に今注目が集まっています。
 具体的には、虫歯や義歯などでお世話になることが多かった歯科医師や歯科衛生士さんなどが、その専門的な知見で在宅歯科医療や専門外来に活躍し始めており、介護現場で確実に成果を上げているのです。
 ハート・リング運動では、こうした点に注目して、9月21日に東京品川区で~「食べること」は「生きること」 認知症と共にポジティブに生きるための口腔ケア・口腔リハビリテーション~というシンポジウムを開催します。
 運動の代表理事の一人でもある大久保満男・日本歯科医師会会長が基調講演を行い、介護高齢者の口腔ケア、口腔リハビリ分野でのトップレベルの専門歯科医師から最新の情報をお話しいただきます。同じく代表理事の一人である小阪憲司先生からは、認知症専門医としてのお話も。
 「噛む」ことが及ぼす機能的効果や、きちんと噛める自分の歯ないし義歯を持つことによって認知症発症の低減につながるという調査結果まで、認知症のご家族を持つ方や、介護を仕事としている方はもちろん、高齢化に不安を感じる多くの皆さんにぜひ聞いていただきたい内容となっています。入場は無料です。
 座席に限りがありますので、ぜひ聞いてみたいと思われる方は下記のハート・リング運動事務局までメールかお電話をお願いいたします。


 

シンポジウム「食べる」ことは「生きること」(仮題)

9/21(日) 13:30~16:30
品川コクヨホール(東京都港区港南1丁目8番35号)にて
主催:NPO法人ハート・リング運動
後援:公益社団法人日本歯科医師会他
入場無料 定員305名(事前申し込み・定員になり次第受付終了)

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