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講演3 15:00〜16:00
菊谷 武
Kikutani Takeshi
日本歯科大学教授
日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック 院長
今日からできる認知症と口腔ケアの実践
「認知症になったらまず歯医者へ行ってください。」最近そのように申し上げています。永年数多くの認知症の患者さんを診るなかで、高齢期の中でも特に認知症の方の生活と命を守るためには、初期の段階で口腔環境を理想に近づけることで、その後の咀嚼嚥下の武器として使える環境を整えることが有効と考えています。しかしその場合の治療方針は若い方に向けたものとは異なります。口腔リハビリテーションを専門としている私のクリニックには、食べることが難しくなった患者さんのご家族から「なんとか食べられるようにさせてほしい」というご相談を多数いただきます。これには本人の口腔機能の改善が求められますが、残念ながら多くのケースによってそれはかないません。むしろ、患者さんを取り巻く食べるための環境づくりが重要なポイントとなるのです。歯科医はご家族皆さんとかかわることの多い医療職です。そうした知見から具体的な事例をもとに是非知っておいていただきたいことをお話します。
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