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メンバーからのメッセージ
認知症が拓く新時代
ハート・リングの図柄は、この社会の一人ひとりのハートがゆるやかにつながっています。その真中に「認知症」を据えてみる。するとその ハートのつながりは、また違った意味合いを帯びて浮かび上がってくるはずです。ともすると、認知症は医療や介護のこととして語られます。しかし、データが 示すように「誰もが認知症になりうる」時代なのです。誰もが当事者なのです。「認知症」を「自分のこと」として考えることは、実はこの社会のありようを変 えていく駆動力です。とらえどころのない認知症への不安は、医療や介護の手立てにつながるはっきりとした輪郭を持ち、その向こうの「希望」へのかけがえの ない思いにつながります。それは他者の痛みを自分のこととする「共感」と「関心」と「想像」を総動員して、相互に行き交わせる共生社会の姿です。誰もが現 に関わったり、またいつかは関わることになるであろう認知症。私たちの目指すのは、「認知症の人々」がハート・リングのひとつひとつのハートとして組み入 れられ、つながることです。それは誰もが自分らしく暮らす、本来の私たちの共同体の姿である、私はそう思います。「希望」は、私達がつくることで「力」に なる。
町永 俊雄
NPO法人ハート・リング運動 副代表理事
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