メンバーからのメッセージ

認知症の誤解を解くのも私の仕事です。
「認知症の症状や進行は理解することで
もっとやわらげることができる」
 
認知症にも種類がある
認知症は、脳に起こるさまざまな原因のためにいろいろな生活障害を 引き起こしてしまう状態です。よく言われる記憶障害だけでなく対象を理解認識したり、動作を構成することが難しくなったり、言葉が出てこない、飲み込むこと(嚥下)ができにくくなるなどさまざまな症状が次第に進行してゆきます。米国のレーガン大統領も、英国サッチャー首相も認知症となったことはあまりにも有名です。アルツハイマー型認知症が約50%。第二の認知症として最近注目を集めるレビー小体型認知症約20%、脳血管性認知症約15%、その 他前頭側頭型認知症や手術での対応が可能な場合がある特発性正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫などがあります。本人が抱える不安やストレスは想像に余りあるものがあり、介護するご家族も含めて「こころのケア」もとても大切になります。代謝障害や糖尿病などの患者さんに認知症発症率が高いことも知られており、生活習慣病にならない努力も予防という意味で大切です。
 
正しい診断が正しい治療につながる 認知症の診断は安易になされるべきではありません。よく誤診される病気に「せん妄」や「うつ病」「てんかん」などがあり、不適切な薬の使い方によって認知症と似た症状を起こすことがあります。 詳しい医師による慎重な診断が求められています。
 
信頼できる医師を探すこと
認知症を診る良い医師の条件を考えるならば、 画像や検査データーだけを重視するのではなく、よく話を聞き、その人を理解しようと務め、起こっている生活障害にも充分耳を傾ける、疑問点を遠慮なく聞け る、精神症状や身体所見を丁寧に診る、治療方針を納得ゆくまで説明してくれる、他の専門医も紹介してくれる、投薬だけに頼らない医師、といえます。
 
その人を良く理解し、尊重した接し方や環境が病状や症状を安定させる
さまざまな生活障害や行動心理症状(BPSD)を引き起こす認知症ですが、認知症という診断がついたといっても多くの場合基本的な人格、その人らしさ、優 しさ、プライド、好み、など多くの点は以前と変わることはありません。また初期や中期の方ではペースはゆっくりでも多くの知的活動も可能です。そうしたこ とを無視した接し方や、環境を設定してしまうことでうまく説明することが苦手になっている本人の心を傷つけ、能力ややる気を削ぎ一層事態を複雑にしてし まっているケースが少なくありません。ご家族やご友人に限らず医療者や介護関係者も含めて 真の意味でその人をよく理解して、地域と一体になって生きがいや人生の歩みをサポートする姿勢がいま求められていると感じています。
小阪 憲司
NPO法人ハート・リング運動 理事

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